Webの発展が広告宣伝映像の在り方を変えてしまったことは皆さんご承知の通りかと思います。
特にTVCMは、その役割と効果が見直されています。
そんな状況にあって先進的な企業ではTVCMだけでなく、ブランドイメージ戦略、PR、IR、リクルートへの対策としてWebを中心にDVDなどの映像ツールで企業イメージのアピールを展開し、人の集まる空間や商品を販売する店頭においては販売促進映像で着実に営業効果を上げており、私は映像のプランナー、ディレクターとして、それらのお手伝いをさせていただいています。




これからは、WebムービーやDVDなどの映像ツールあるいは店頭映像といういわゆる「VP」(企業VP / 販促VP)と呼ばれている分野が今まで以上に大きく飛躍する可能性があると思われます。
デジタルサイネージ動画も発展が予想されています。

しかし、それらのメディア、ハードウェアの進化に対して、コンテンツ面においては残念なことに企業側の意識や、制作側の対応能力が整っているとはいえません。
例えば、いまだに「たいくつな資料映像と長いナレーション、最後は社長のインタビューで終わる」といったような視聴者不在の旧態依然とした形式のVPを製作している企業がまだまだ数多くあるようです。
また、CMやグラフィックデザインや音楽ビデオやCGのクリエイターあるいは映画監督が本業の片手間に 「いつかどこかで見た、いわゆるVP的な体裁」の既成概念に基づいて長尺VPを構成演出して良い結果を生んでいない事例が少なくないことや、映像のIT化や機材の低価格化で異業種参入クリエイターが増加したものの、映像の企画構成演出の知識や技術が伴わずに作品クオリティが疑問視されるケースが多いようです。

つまり、これまでVPという分野に「専門性」が希薄だったのです。
その理由は、広告宣伝映像において多くの優秀なプロダクションやクリエイターがCMという予算規模の大きな土俵で切磋琢磨し、CMそのものが常に注目されているのに対して、VPはこれまであらゆる面で「軽視」されてきたからです。
しかし、前述したとおりTVCMもVPもその効果と役割は変容し始めました。
Web ムービー(Web CM)という長尺映像の分野も新たに生まれました。




私はこれまでCMと先進的なVPの両方のプランニングとディレクション手がけてきて、時流の変化と共にその対応に迫られてきました。
それらの経験を元に、これまで以上に「新たな時代の先進的なVPの専門家」として、企業の広告宣伝における要望にお応えし 、企業イメージVPとセールスプロモーションVPの分野の発展に貢献したいと考えています。

また、CMにおいてもマス広告の変化に対応すべく、さらに効果の望める表現を企画演出して参りたいと思っています。そして、これまで視覚、音楽、ステージを演出してきた経験を加え、行き詰まり感のあるといわれているテレビ番組の分野にも再び貢献したいとも考えています。



CMやVPは基本的に一人でつくるものではありません。クリエイティブ、制作、技術スタッフが一丸となって取り組みます。
そこには信頼できる優れたチームが必要です。
アイディア、イマジネーションの豊かさ、センス、テクニック、スキル、そしてスピード…。
私たちのような仕事にはあらゆる要素を求められますが、優れたチーム(スタッフ)があることが重要です。


これまでの様々な仕事を通して、優れた人々が私の周りに集まってくれていることがなにより誇れることだと思っています。

    
2010年4月
泉 紀行

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